てみるファーム

茯苓栽培国産化プロジェクト VOL.2

ツムラとの連携体制

 2010年4月より、てみるファームは、株式会社夕張ツムラと薬用植物の栽培委託契約を締結し、薬用植物の栽培を開始しました。これにより障がい者が生薬栽培に携われる機会を安定して提供できるようになっています。また、社会福祉法人はるにれの里からも施設外就労としてお手伝いいただきながら、障がい者の働く場を提供させていただいています。今後は生薬栽培の事業を発展させて、雇用機会の拡大を目指していきます。

夕張ツムラとは

 株式会社夕張ツムラは、漢方薬のツムラの子会社として2009年に設立しました。今日本では、漢方薬の需要が年々増加しております。そして、その生産に必要な原料である「生薬」も多くの生産が求められております。夕張ツムラでは、この北海道の広大な大地で、自社の農場、そして、てみるファームをはじめとする生産団体の皆様と協力して、薬用作物の大規模栽培を推し進め、生薬の生産拡大を行っております。
 現在は、設立当初と比較し生産量は、約4倍の約700tまで、拡大してまいりました。将来的には北海道全域で、約2000tの生薬を生産する計画です。
 夕張ツムラ自体も、2014年12月に農業生産法人に移行し、自社農場による生薬の品質・価格の安定化、生産効率化を進めています。
 また、2010年10月に夕張市に加工場を建設し、2015年9月には、生産量の拡大にともない増築工事を行いました。これまでの乾燥機能、保管機能に、生産機能の強化を目的に選別機能を加え、保管能力の増強も行いました。この機能の強化により、北海道内にて、薬用作物の栽培から、より商品価値の高い医薬品の原料である「生薬」までを生産する工程が完備されています。

夕張ツムラより

株式会社夕張ツムラ 取締役社長
原 裕司

 夕張ツムラは、2010年4月から「てみるファーム」と生薬栽培に関する委託契約を締結し、障がい者が、原料生薬の生産に携わることができる機会をご提供させていただいております。現在は、「ソヨウ」という赤シソの生薬の栽培、乾燥、選別をお願いしています。
 また、栽培委託する生薬の種類を増やすための試験栽培の実施なども共同で進めさせていただいております。
 私たち夕張ツムラが行っている生薬の生産は、地域の農家をはじめとする沢山の支えがあって、ようやく成り立つことが叶う事業です。私たちが、目指している生薬の生産拡大は、医薬品原料の安定供給を実現することで、国民の皆様の健康に貢献するだけでなく、障がい者をはじめとする、新たな雇用機会の創出、地方の活性化に貢献できるものであると考えております。
 てみるファームのみなさんには、これからも、品質・量・価格が安定した、生薬の生産をしていただけるように、私たち夕張ツムラとともに、ますます頑張って、共に生き、共に歩んでいただけることを期待しております。

ブクリョウの効能

サルノコシカケ科のマツホド菌の菌核でキノコの一種です。

成分組成

乾燥重量の93%が多糖類のパキマン。その他成分として、パキマ酸、エブリコ酸、デハイドロエブリコ酸、ツムロース酸などの四環性トリテルペンカルボン酸およびエルゴステロールなどが含まれています。

 アカマツやクロマツを伐採した後、数年を経て枯れた切り株周囲の地中20~30cm位の根に付着形成する不規則に固まっている菌核(きんかく)を和名でマツホド(サルノコシカケ科)と言います。それを乾燥させ外皮を除いたものを茯苓(ブクリョウ)と言い、生薬として用います。
 漢方薬は、2種類以上の生薬を組み合わせて出来ています。ブクリョウは漢方薬に配合される重要な生薬の一つです。鎮静、利水薬として胃内停水、心悸亢進、口の渇きなどの症状を改善する漢方薬に配合されています。

 夕張ツムラは、2010年4月から「てみるファーム」と生薬栽培に関する委託契約を締結し、障がい者が、原料生薬の生産に携わることができる機会をご提供させていただいております。現在は、「ソヨウ」という赤シソの生薬の栽培、乾燥、選別をお願いしています。
 また、栽培委託する生薬の種類を増やすための試験栽培の実施なども共同で進めさせていただいております。
 私たち夕張ツムラが行っている生薬の生産は、地域の農家をはじめとする沢山の支えがあって、ようやく成り立つことが叶う事業です。私たちが、目指している生薬の生産拡大は、医薬品原料の安定供給を実現することで、国民の皆様の健康に貢献するだけでなく、障がい者をはじめとする、新たな雇用機会の創出、地方の活性化に貢献できるものであると考えております。
 てみるファームのみなさんには、これからも、品質・量・価格が安定した、生薬の生産をしていただけるように、私たち夕張ツムラとともに、ますます頑張って、共に生き、共に歩んで頂けることを期待しております。

研究員インタビュー

株式会社ツムラ 生薬研究所 農学博士
中出 啓子

 ブクリョウは、国内各地で野生品の採取が行われていました。しかし、山林の開発により松林の伐採が進んだ事などで、現在はほとんど産出されていません。中国では早くから栽培が行われています。日本では現在ほぼ100%を中国からの輸入に頼っています。
 中国では、野生から栽培への切り替えを実現させ、ブクリョウを安定的に供給できるようになってきました。
 しかし近年、中国の経済発展に伴い、物価や人件費等、生産環境に変化が生じたことに加えて中国国内のブクリョウの需要も増加しています。
 そこで、将来的なブクリョウの安定確保のため、国内でも2010年より「てみるファーム」とともにブクリョウ生産化を目指し栽培研究を進めてきました。これまでの研究結果をもとに国内における安定生産を実現させたいと考え取り組んでいます。

お問い合わせ

株式会社てみるファーム 〒061-3331 石狩市厚田区聚富488-1
TEL/0133-66-3630 FAX/0133-76-6108
メールアドレス/info@temiru.co.jp
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